昨年夏、麻生区社会福祉協議会主催・あさおPCクラブ共催『パソコンボランティア入門講座』の募集があり受講しました。この講座は主に視覚障害者がパソコンを使うお手伝いをすることが目的(主旨)で、合わせてパソコンサポーターボランティアの育成を行うことも目的にしています。縁あってあさおPCクラブに入会しました。
文字を音声化するソフトを頼りに、キーボードだけ使って「ソフトの起動、文章作り、これを保存、メールの送受信」等、(マウスを使えば簡単に出来るのですが)実際に私がやってみるとほとんど出来ない。
その後、毎月一回の勉強会に参加、先輩サポーターの指導を見て「アッ、成る程」と納得し、自分のパソコン操作法と摺り合わせを行いながら勉強(頭の中で整理)しています。実はPCを使いこなせる視覚障害の方が、サクラになってサポーターを育てることもあったのかもしれません? また視覚障害者でインターネットをたしなむ方もあると聞いています。
”枯れ木も山の賑わい”で今日までやってきました。新人サポーターとしてなんとかやっていけるかなと言う気持ちが湧き、「やるぞ」と言う気持ち(WILL)がしっかりと固まりました。私は64歳で決して若くはありません、「やるぞ」と言う気持ち(WILL)があれば、老若男女「誰でも出来るパソコンボランティア」と思うようになりました。
私がウィンドウズのパソコンに始めて出会ったのは、事務局を担当してくださっているTさんの呼び掛けで、3年前に数人の仲間と共に勉強会を開いていただいたのがきっかけでした。それ以前にも手紙やちょっとした文章など書いてはいましたが、基礎的な知識もほとんどなく、しかも、私のパソコンは、MS-DOSより更に古いベーシックと言われるタイプの物でしたので、「そんな古い物はもう使わないよ」と言われながらも、当時の私にはただ文字が書け印刷ができるだけの物でも十分でした。
ウィンドウズは名のごとく窓をいくつも開いたり閉じたり、保存の仕方も違うなど、最初は少し戸惑いもありましたが、その面白さが分かりかけてきた頃、古いパソコンが突然ぷっつり、うんともすんとも動かなくなりました。きっと私の心変わりを悟ったのだろうと諦めがついた私は、それ以来ウィンドウズに夢中になりました。
マウスの変わりにキーを叩き、スタートメニューから中に入っていくと、曲がり角に達し(サブメニューに入ること)ここからどっちへ行くのか、まっすぐなのか右に曲がるのか、時々間違えて戻ったりしていると、まるで私が白杖を使い、一人で街をさ迷いながら歩いているのと似ているような気がして、苦笑しながらも、ドンドンその面白さに取り付かれて行きました。もともとオーディオ機器など機械類に触れるのは好きなほうでしたが、DOSの頃にはパソコンがこんなに楽しいとは思いませんでした。
やがてメールができるようになり、その年の暮れには、クリスマスカードと年賀状作りにも挑戦しました。始めはサンプルの絵を印刷するだけの物でしたが、絵を取り入れることなど到底不可能だと思っていましたので、綺麗なリースの入ったカードが完成したときには、ほんとうに感激しました。
メールやインターネットは夢の世界をドンドン現実の物に変えてくれます。情報を入手し、共有できることは、大きな財産だと思います。私たちがサポーターの皆様の暖かい支えにより、多くのことを学んだように、まだパソコンを知らない方々にもこの素晴らしさを知っていただけるよう、私たちもがんばって行きたいと思います。